九月某日、新作初演のコンサートを聴きに駅へと向かう道の途中で、一本の山桜の樹が花を咲かせているのを見かけました。空からふわりと舞い降りて来たかの様な白い花が、まだ若くて細い枝のそこかしこで輝いていて、秋色に染まり始めた普段の風景に、思いがけない明るさを加えていました。 | |
その夜は新作を聴きながら、昼間の風景を思い出していました。大袈裟なことでなくてもいいから、私たちの周りの世界のちょっとした違う見え方、聴こえ方を体験することは、ちっちゃな冒険をしているようで、わくわくします。そしてその余韻を楽しむことで元気が湧いて来たりします。 | |
ささやかな喜びを大事にしたいですね。それではまた10月に。 |
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