> 坂本龍一の初期作品(現代音楽作品として構想されたもの)は
> あまり評価が高くないようですが、どうなんでしょうか?
ずいぶん前に、「題名のない音楽会」で坂本氏のオーケストラ曲
(確か芸大の大学院の修了作品か何かだった)を聞いた記憶があ
ります。なんか「千のナイフ」みたいだなあ、と思ったことを覚
えています。
さて、坂本氏本人の意識としては、あまり「現代音楽」かそうで
ないかという区別はないのではないでしょうか?というか、前に
そういう事を発言していた気がするので。だから、本人も「現代
音楽」作品として高く評価されたい、という意識もない、という
感じなのではないですか。そもそも「現代音楽」なんて聴衆も少
ないし儲からないですからね。
個人的な感想として思うのは、彼の音色の感覚が基本的には
オーケストラの音がベースになっているということ。以前、「戦場
のメリークリスマス」とか「ラストエンペラー」を自らオーケスト
ラ用にアレンジしたコンサートをやったとき、テレビ放送で見た(
かつ聴いた)のですが、もともとシンセのために書かれたものだっ
たのにオーケストレーションしたときに全くなんの違和感も無かった。
勿論これらの映画音楽ではゴージャスな雰囲気を作るためにオケっぽ
い重厚な音色を使うことはあるけど、それ以外の、わりとポップな
曲の編曲もそういう感じだった。
> 合唱曲「小説」などは酷評されたそうです。聞いたことがある方
> も、そうでない方も、ご意見をお願いします。
合唱曲「小節」の批評を読んだことはありますが、直接生演奏で
を聴いたことはありません。ごく一部分だけ放送されたのを聴い
た事がありますが、村上龍の小節を合唱団が集団で朗読する、み
たいなものだったと思います。僕が読んだ批評者はわりと有名な
批評家で、殆ど朗読に徹したということについて相当怒りを露に
してたと思います。まあ、批評家の意見なんて当てにならないこ
とは「現代音楽」の作曲をしてる人間はよーく知ってますよ。
そういえば、坂本氏もどっかの雑誌(一般紙でなく、音楽関係の
業界誌っぽいもの)に「小節」についてエッセイみたいなのを書
いていたと思います。いつ何に書いていたかは思い出せませんが。