昨日、(9月7日)、NHKテレビで昨年度の尾高賞を受賞した湯浅譲二氏の「ヴァイオリン協奏曲」が放送されていました。僕は実は、この曲の初演を聞きに行ったのですが(行った目的は同じ演奏会で初演だった三善晃氏のチェロ協奏曲を聞くことでしたが)、初演の時も昨日の放送でも、全くピンとこなかったのです。初演の際は演奏会の最初の方に演奏されたのですが、とても演奏時間が長く感じられました。とらえどころがないわけではないし、むしろ聞き易い(分節しやすい)曲に属するのかもしれませんが、部分部分の聴取が積み重なって、何らかの感動を呼び起こす、という風にはなりませんでした。
昨日の放送でも、新実氏や武満氏のの曲を聴いていると日常の時間や空間を超えた場所へとすぐに引き込まれたのですが、湯浅氏の曲ではそれが起こりませんでした。
おそらく何か、音楽を聴く際に、僕に欠けたものがあるのだと思います。それが音楽のどのような側面なのか、ということを、湯浅氏のこの曲がすばらしいと感じる方、お教えください。