秋吉台に行って来ました。

投稿者:田中吉史
投稿日:97年9月01日 17時23分54秒
リモートホスト情報:katakuri-fi0.comp.metro-u.ac.jp

(内容)

前にこの掲示板にも書いた秋吉台国際20世紀音楽セミナー&フェスティヴァルに行って来ま
した。ちょっと簡単に報告します。

今年は通常のセミナー+コンサートの日程の前に3日間、「マスターコース」というのが設け
られました。作曲をしている若い人たち12人ほどで、自作のプレゼンテーションとディスカッシ
ョンをやる、というもので、アドヴァイザーに細川俊夫氏とRobert HP Platz氏が加わる(時々
いなくなったけど)、というものでした。僕はこちらも参加したのですが、なかなか*濃い*3日間
で、充実してました。やっぱりお互いにじっくり自分の作品や作曲活動に関して話し合う
時間て、なかなかないからね。

で、本体のセミナー&フェスティヴァルですが、今年のメインの招待作曲家Michael Jarrel、
Beat Furrer、Isabelle Mundry、他には日本の若手(伊藤弘之、後藤英、望月京)、メインの
招待演奏家がKlangforum Wienでした。
非常におおざっぱに言うと、今年はセミナーはやや低調、コンサートは例年以上にハイレベル
でした。個人的感想を言うと、Jarrelは曲だけでなく、レクチャーもそんなに面白くなかったし、
リスニングセッション(受講生の曲を聴いて批評する)もつまらなかった。Furrerは予想外に面白
かった。もっと日本で知られてもいいかなと思いました。Mundryの曲はいまいちだったけど、
レッスンとかでお互いの作曲上の興味など話して、世代が近いせいか、共感するところがあった。
Klangforum Wienは滅茶苦茶うまいです。一人一人見ると、まあまあの人もいるんだけど、
アンサンブルのレベルは日本人では太刀打ちできないほど高い。それだけじゃなくて、ものす
ごく楽しそうに演奏しているし(一体日本の演奏団体で本当に現代音楽が好きで演奏している所
が有るんだろうか?)、リハの雰囲気もすごくよかった。若い作曲家の作品も室内楽を
含めていくつか演奏されたけど、(中にはそうでない人もいるけど)概してフレンドリーに取り組んで
くれて、とても良かった。僕の曲も演奏してもらったのですが、20人近い外人相手に身構えてい
たのが拍子抜けしてしまいました。
僕の曲はともかく、日本の若手に対する委嘱作品も良いものが多かったと思います。

でも10日間音楽に浸って帰ってきたので、今日は仕事になりませんでした(^^;)。



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